2024年08月12日

今こそ別れめ いざさらば


今日は、本日も粛々。



8月の「映画で学ぶ知の技法」は、

戦争児童文学の傑作



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ビルマの竪琴でした。



いつも映画を観て感想、

授業を受けて再度感想という流れなのですが、

今回は最初の感想に、



「戦争は悲惨だから、二度と繰り返してはいけない」といった内容の感想は

必要ありませんと、

敢えて言ってから臨みました。



するとやはり「何と書いていいかわからなくなりました」

という生徒たちがごくわずかいて、

敢えて縛りを設けてよかったと思いました。



意図はシンプルです。

まず、どんな気持ちの人たちがいたのかを受け止めてほしかった

からです。



善悪の判断って、人間はどうやって行うかというと、

たくさんの事実を知ることで判断できるようになります。

その事実を知る前に、

具体的にいろんな気持ちを知らないといけません。



具体例を挙げて説明すると、

喧嘩したときに何かしら罰をくらったとしましょう。

罰という価値判断には、

喧嘩の内容がどうであったかという、事実の積み重ねが必要ですが、

罰という価値判断が有効であるためには、

罰せられると、どんな気持ちになるのかがわかっている状態でないといけません。



戦争をあるひとつの価値判断でばっさりやるのは簡単なことなのですが、

ある価値判断をしても、今回でしたら戦争という事象の、

ごくごく一部を切ったにすぎません。



ビルマの竪琴は架空の話ですが、

敵味方とか、いいやつ悪いやつだとか、いいこと悪いことだとか、

そういう価値観を離れて、

どんな人たちが、どんな気持ちでいたのかを、

とりあえず真正面から見てほしかったのです。



戦争や争いをとにかく悪いものだとしてみると、

降伏をせずに玉砕を選んだ兵士たちは、ただの愚かな行動に見えちゃいますし、

日本兵と敵国が歌や音楽を通じて心が通い合ったシーンは、

感動的ではなく、当たり前でしょうみたいな感覚でしか見えませんし、

僧になってビルマに残る主人公はすごいと思いましたみたいに、

どこがすごいんですか?と突っ込みたくなるようなことしか書けなくなってしまうでしょう。



とりあえず、どんな気持ちの人たちがいたのかを知ってのち、

いずれ大きくなったときに、日本中世界中の、

人類の負の遺産みたいな施設にも足を運ぶようになるでしょう。

本も読むようになるでしょう。

そうして事実を積み重ねてから、

価値判断をすればいいと思います。



とりあえず大人受けしそうなテンプレ価値観から、

今こそ別れめ、

いざさらば




(笑)




ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 17:04| Comment(0) | 寺子屋の指導 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年08月08日

20代の優秀さ


今晩は、本日も粛々。



今の20代の優秀な社会人をみていると思うのが、

私の世代の優秀な人より、

もっと優秀だと思うことが多いのです。



いあ、客観的な指標とかなく、

ただの私の感想です(笑)。



今の20代の塾長さんで知っている人は、

少なくとも私の20代の頃よりは、はるかに優秀ですし、

寺子屋に出入りする業者さんで考えても、

同じくらいの学歴同士で比べてみると、

今の20代と、私の世代が20代の頃と比べてみると、

今の20代の方が優秀と感じる点が多いです。



はて、どんな点が優秀なんだろう?と考えてみたのですが、

★考え方が柔らかく、主義主張にこだわりすぎない

★やりたいことをしっかり持っている

この2点かなぁと思います。



私より上の世代や同世代くらいまでは、優秀な人には苦労人が多く、

そのぶん、ひねくれたりねじまがったりしているのが印象的だったんです。

まぁ、若い世代にもそういう方がおいでますが、

それはそれでちょっと嬉しくなってしまいます(笑)。



もうひとつは小さい頃から、

やりたいことに一生懸命取り組んできたことがとても伝わってきて、

やりたいことを見つけるために、自分探しだ!みたいなことを

長い間経てきた感じがしないですね。



今の小中学生は、人口が1億人を切るかもしれない2040年〜50年ころに

働き盛りの年齢を迎えるので、

逆風しかないようにみえますが、



ロストジェネレーションと言われる私の世代です。

確かに、私より優秀な同世代たちが辛い目に遭ってきましたが、

親世代よりも伸び伸びと能力を発揮している人も多いです。



そうすると、今の小中学生は、ちょっとうらやましいと感じてしまうんですよね。



小さい頃からゲーム&スマホ漬けにされている子を除けば、ですが。




ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 20:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年08月04日

高校数学の壁


今晩は、本日も粛々。



長年指導してきて、教えていて、一番しんどい科目は何ですか?

と聞かれれば、

昔は数学と答えていました。



高校数学が一番しんどくて、その理由は大きく3つ。

@小中学校内容が不十分で、そもそも高校数学ができる状態ではない

A学校からの課題が多くて、それ以外に時間が取りにくい

B数学以外の科目との、時間のバランスが取りにくい



@は寺子屋の場合、解決が出来ているのでいいのです。

小中学校のときに変に先取りせずに、

じっくり内容を深めるように、教材を選んでいますから。



体感、高校生の7割〜8割くらいは、

高校数学に挑める状態ではないと考えています。

原因はシンプルで、

小中学校の内容を、表面的にしか扱っていないから、

単に数学の理解不足です。

それにも関わらず、中3から高1の春休みは、

ほとんどの塾・予備校で、高校予習です。



ですので、寺子屋の課題はAだったわけです。

Aが解決つけば、自動的にBも解決つきますので。

寺子屋では北陸で唯一、

数学リニアⓇを使用しています。



リニア.jpg



数学リニアⓇの教材イメージはこんな感じ。

ほとんどの生徒が、学校から出される課題は、

半分以上が自力で解けない状態なのにも関わらず、

どっさり出されますから、

まず「解いていい状態」ではないのです。



数学リニアⓇをやってから解くと、

悪い子で7割、いい子で9割以上は、初見で問題が解けるようになります。



自力で解けるのが7割〜8割のバランスでないと、

実りある学習にはなりにくい難易度になってしまっています。



ちなみに寺子屋は高校生から入塾することはできません。

小中学校に寺子屋で学習していた生徒だけが、

数学リニアⓇを使うことができます。

最近の高校生は、小中学生で解決していない課題が多すぎて、

私の手では3年では負えないのです。



いえ、そこそこの大学に入学してもらうだけなら、

今までの状態でも、十分可能ですよ。

寺子屋の進学実績をご覧いただければ、これくらいでしたら。

でも、

小中学校できちんと勉強してこなかった子たちを、

無理やりいい大学に送り出したとしても、

彼らの将来に、ひとりの大人としてわくわくすることが、

無いのです。




ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 20:20| Comment(0) | 寺子屋について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年08月02日

かほく市グルメ散歩A


今晩は、本日も粛々。



かほく市は結構美味しいところがあって、

私が妻と行って、本当に気に入ったところだけを

ご紹介するという、

ゆるーいコーナーです。



寺子屋からちょっと車を走らせた場所にあるのですが、

カフェ マダム ルロワ

https://www.cafe-mme-leroy.com/



私ら夫婦はランチでうかがうことが多いのですが、

前菜・スープからとんでもなく美味しいです。

よく食べる私には、若干量が足りないのが玉に瑕です(笑)。



デザートも絶品です。

特にゴーフルとケーキですね。



かほく市名店あるあるですが、

メニューのどれを頼んでも、ハズレが一つもないお店です。



ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 21:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年07月31日

全国学力テストの順位なんて、ゴミ箱に捨ててください。


今晩は、本日も粛々。



https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1474393

石川、中3で全国1位 全国学力テスト、小6は2位(北國新聞 2024年7月30日)



毎年恒例、どうでもいい報道です。

「何位」ってあたりが、どうでもいいと評価するところです。



平均正答率と石川県との差をみてみましょう。

中3国語 全国58.1% 1位石川県62%
中3数学 全国52.5% 1位石川県等57%

小6国語 全国67.7% 2位石川県72%
小6算数 全国63.4% 2位石川県等67%



こんな僅差の勝負で、1位だ2位だと言っても、

誤差の範囲と言ってもいいくらいだと思います。



北國新聞の記事がまだいいのは、

こうやって数字を出してくれていますから、

「はりぼての1位・2位であることがわかる」ように記事を書いてくれています。

見出しも工夫してほしかったですが、アクセス数が欲しいのでしょうね。。。



点数どうこうより、

「昨年度のテスト結果を全体の教育改善に役立てた」との回答が石川は100%(引用、記事本文より)

教職員がこうやって指導の指標になっていけばいいと思います。



わざわざこんなことを書くのは、

石川県に限らず、公立小中学校の国語・算数数学に、

かなりの危機感を持っているからです。



ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 21:59| Comment(0) | 教育情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする