2025年01月08日

小さな変化の積み重ね


今晩は、本日も粛々。



幼児低学年をみていると、やっぱり1年・2年経つと、

驚くほど成長しています。



深く「考える」ことをあっという間にあきらめていた子が、

粘り強くなったり、


考えを言葉にするのが苦手だった子ができるようになったり、


イヤイヤ言っていたのを言わなくなって、

落ち着いて取り組むことができるようになったり、


自分の意見や考えを述べられなかったけれども、

できるようになってきたり。



塾で教えるようになって25年くらい経ちますが、

中高生を教えることが多かった身からすると、

信じられないような大きな変化ですが、



保護者とすれば、

その変化を待てなかったり、

この程度の変化は当然と考えていたり、



一番がっくしくるのは、

そういう変化に気付いていないというケースもあります。



高学年や中学生についてもよくあります。

まあ、その変化を待てなかったり、過小評価したりするのをみると、

その保護者の方は、さぞ優秀な子供だったんだろうと、

嫌味なことを考えてしまうよりも、



★変化って、どうやって起こるのか、見えない状態にあるんだなあ



と思っています。



私が寺子屋のことを紹介するときには、

「至って平凡な、何のとりえもない塾です」と言うようにしているのですが、

それは本当のことで、

例えば、先日のブログに書いたように、

地味で、当たり前のことを、

粛々と積み重ねているだけです。



ただ、その当たり前をバカにせずに積み重ねるほうが難しくて、

その威力は、寺子屋の高校合格・大学進学実績を見ていただければ、

お分かりになると思います。



劇的な変化を期待してしまっているのは、

子どもをきちんと見ていないから。



わずかな変化を過小評価してしまうのは、

小さな積み重ねを「当たり前」と侮っているから。



偏差値や得点という数字を気にする気持ちはわかりますが、

子育てのゴールは、

いい高校に入学したり、いい大学に入学することではないはずです。

その数字みたいな部分は、

私が悩めばいいところですので、

お家の方には、どんと構えていてほしいですね。



わかっていてもどうしようもできないときは、

私でよろしければ、お話を聞きますよ。



ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 23:50| Comment(0) | ちょっと思ったこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月05日

知識は人と人を結ぶ


今晩は、本日も粛々。



最近、好きなyoutuberがいまして、

13言語を話せる日本人が、

オンラインで外国人と会話するアプリで、

突然母語で話しかけてどっきりさせるという内容なのです。

短時間で、結構仲良しになることもあって、

面白いのですが、

実はポイントは語学だけじゃないんです。



その国や地方の名前や場所、

ちょっとした偏見みたいなもの、

有名な食べ物や観光地みたいなもの、

そういう話題がスムーズだったり、

その言語あるあるみたいな事柄だったり、

そういう話題でつながったときに、

一気に距離感が縮まっていくんですね。



その知識って、極端な話、

小中学校レベルの知識でいいんですよ。

そう考えると、

ほんと、勉強って、



★最も効率の良い、世の中に通用するツール



だと思います。

今、田舎にいても都会にいても、

間接的にはいろいろな体験ができますからね。

そういうところを

うまくつないであげるのが、大人の役割になっているのかもしれません。



ごんぼっち
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2024年09月20日

「新しい」文化との接触


今晩は、本日も粛々。



真田広之さんが監修と主演を務める「SHOGUN(将軍)」が、

エミー賞18冠という、とんでもないことをやっちゃいました。



寺子屋名物「映画で学ぶ知の技法」で、

真田さんが出演している『ラスト・サムライ』を、

高校入試が終わった中3だけにやっています。



もちろん、生徒からの人気が、毎回高いからというのもありますが、

『ラスト・サムライ』以降、ハリウッドに渡った真田さんが、

きっと何かを成し遂げるであろうと信じて、

14年間毎年、扱ってきましたので、

感慨ひとしおです。

といいますか、予想を遥かに上回る活躍にびっくりしているくらいです。



かつて、高校の先生や予備校の先生が、

次期芥川賞受賞者みたいな、世の中の動きを当てているのをみて、

勝手に憧れていたのですが、

自分が少しはできるようになってきても、特段嬉しいことはありません。



というのは、

真田広之さんが時代劇のすごさをいうものを、

アメリカで証明してみせましたが、

肝心の国内はどうでしょう?



時代劇らしいものは大河ドラマと、

季節の特番くらいでしょう。

実際、テレビで時代劇が少なくなって、かつらを作る職人さんも少なくなっているとか。



海外が評価する日本文化は、

肝心の日本で滅びそうになっているというのは、

私が好きな服の世界でも、同じです。



ただ便利だから用いる、それも立派な行動のひとつなのですが、

素晴らしいから使う、

作っている人の工夫に敬意を表すために使う、

というような、

消費行動に気持ちが乗っかったありかたを、

今の子たちは観る機会があるのだろうか?と思います。



真田さんの今回の賞が、

「日本すげぇ」なんかで終わってしまわず、

日本人たちが今まで知らなかった日本文化を、

新たに知る機会になってくれればと、

切に思います。



ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 17:19| Comment(0) | ちょっと思ったこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年01月07日

日常の力


あけました。

本年も粛々とよろしくお願いいたします。



元日早々、大変でした。

被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。



さて、受験生にした話です。

私も今まで生きてきて、こんな大きな地震に遭ったのは、初めてです。

怖くて心穏やかじゃない人もいれば、

被害の状況をテレビ等で観て、心ここに在らずという人もいるでしょう。



もし私たちに何かしらの知識や技能があって、

直接被災者の役に立てるならば、駆け付けて頑張るのは素晴らしい行動になるでしょう。

しかし、残念ながら、

少なくとも私や受験生の皆さんには、どうも難しそうです。



だとすれば、

不安に怯えたり、日常生活に集中できない状態だったり、

それで被災した人たちが救われるならば、そうすればよろしい。



ただ私は別のことで被災した経験があるので思いますが、

そんなことちっとも嬉しくありませんし、

むしろ罹災したことによって人にマイナスの影響を与えたのであれば、

さらに自分を責めるでしょう。



だとすれば、

今、自分たちのやるべきこと、やりたいことに全力を尽くす。

これ自体が、今被災した人が、

やりたくてもできないことです。



日常は退屈かもしれませんが、実は貴重だったこと、

こういう機会が無い限り、実感できないと思います。

そう考えて自分の力に変えていってください。



そして、こういう逆境の時こそ、

その人の真価がわかります。

私は逆境◎の人間ですので(笑)、

猶更そう思います。



ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 23:55| Comment(0) | ちょっと思ったこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月22日

大人が魅力的な「メディア」かどうか


今晩は、本日も粛々。



広島で行われているG7、歴史的な会合になりそうですね。

戦争している一方の相手国だけを呼んだので、

良くないのではないかという意見があり、それでデモも起きているのですが、

それはともかく、



寺子屋では中学生になったら、ニュースくらいは観ようと言って、

時事問題の話も授業中によくしているのですが、

それでも、先般中3に、

「グローバルサウスって最近ニュースでしょっちゅう出てくるけど何?」

と聞いて、わかっていたのは半分ほど。

成績が飛び抜けていく生徒は、

例外なく、こういう話題に反応できます。



まぁ、こういう話題をスルーしたり、

反応したふりをすることができる生徒もいるんですが、

頑張っても泉丘ギリギリ合格で、その後上三分の一以上には上がれない、

努力で上がったとしても、大学で行き先を見失う未来になるのは、

仕方がないです。

偏差値で上げ底されちゃう人は、

いつの時代にもいました。



こういう歴史的な出来事は、日常的に起こっているもので、

今までの世界はどうだったか、これから世界はどうなりそうか、

みたいな話は、子ども同士では難しいので、

大人が関わるしかありません。



賢い子たちをみていると、日ごろいお家の方や、いろんな大人から、

世の中に関することをよく話題に取り上げているのが伝わってきます。

といいますか、

賢い生徒に育てるには、いかにいろんな大人が、いろいろな話をするか、

そこ一点しかないとすら

思ってしまいます。



動画やゲームみたいな、強い刺激を一方的に与え続けるメディアに対してしか、

反応できないような身体を身に付けてしまう前に、

こういうじっくり考えたり、

即答えが出たり、

すぐわかった気にならないような話題は、

格好の教材です。



しかも大人が全部わかっている必要はなくて、

一緒に経緯を見守るというのでも充分という点も、

勉強と違って気軽でいいですね。

勉強だと、保護者が子どもより優れていないといけないという、

謎プレッシャーがかかる方もいるのですが、

子どもにとって重要なのは、

親が関心を持ってくれている点であって、

親がたくさん知っているかどうかではないのです。



ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 16:26| Comment(0) | ちょっと思ったこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする