2024年09月05日
幼児・低学年のうちにやっておくこと
今晩は、本日も粛々。
小3の子が初授業でした。
最初は基本図形から練習で、
色板で作っていき、
お手本に線を引いて、設計図を作ります。
こんな感じで。
@色板と設計図で、大きさや形が異なる
A斜め線の引き方が得意でない
という特徴があります。
正直に言いまして、
低学年だろうが高学年だろうが、
ほとんどの生徒がここから出発です。
授業でじっくり、色板や積み木遊びの中で修正していきます。
@色板と設計図で、大きさや形が異なる
これがしっかりできていないと、数を量感覚でとらえることができず、
例えば、
計算を暗記処理する → 計算の工夫や暗算ができない
文章題で数直線を書くことができない
単位が異なっても同じものとしてとらえてしまう。
などなど、
将来なっていくことが、もうわかりきっています。
A斜め線の引き方が得意でない
ひとつは、指先の巧緻性が不十分の可能性があります。
これは集中力や知性の基本となってくるところです。
もうひとつは、線の出発点とゴール地点を把握してから線を引くということができていないので、
全体をみるのがあまり得意でないことがわかります。
ですので、
ざっと概観してから手順を考えたり、
黒板とノートを見比べてバランスよく書いたり、
ということが苦手です。
今回初授業の子を取り上げましたが、
小学生でめちゃめちゃ成績がいい子でも、
これらができている生徒を、まず見たことがありません。
こういう当たり前のことを入れずに、
大量にプリントをやったり、
反復演習をしたりしても、
応用可能な、柔軟な知識にはなっていきません。
この状態で中学校で、
過去問中心、
傾向と対策で、これやっとけばいいみたいな指導、
とにかく先取りで薄っぺらい理解をくりかえして、
高校の内容が理解できない、
大学での学問の面白さがわからない、
複雑なものからすぐ逃げる、
みたいな子たちに育っていってしまいます。
成績が良かった保護者ほど見過ごしがちの、
「どういう土台があったから、成績という数字になっていたのか?」
という部分にスポットライトを当てつつ、
生徒を育てていく。
これが寺子屋流です。
ごんぼっち
2024年09月04日
勉強への接触回数アプローチ方法
今晩は、本日も粛々。
幼児低学年の保護者会では、
塾をきっかけに、
勉強で子どもと遊んだり、
コミュニケーションをとったりする機会にしてくださいね^^
ということを、
毎回伝えています。
それを地でやっているようなご家庭がありまして、
はじめは積み木や色板があまり得意そうではなく、
積極性も少ない子でしたが、
ででん!
作るだけでも結構難しいのですが、
実際に立ててみることができました。
実際にお家でも、
授業のあとは、
「塾でできたの見せて」
(おそらく積極性を引き出したいんでしょうね、保護者の意図としては)
と復習したり、
「明日塾だから、ちょっと色板か積み木やってみよっか」
と促してみたり、
取り組んでいるそうです。
できたかできないか、
入塾から早くできるようになったか、遅かったか、
そんなことはどうでもいいのです。
こういう取り組みの過程に意味があるのです。
その子の性格に合ったアプローチを探すというのも、
コミュニケーションのひとつです。
こうやって、
遊びの延長としての勉強への接触回数を増やすと、
関心が生まれます。
最初から興味を持っていたり、
頑張ろうと思ったりしている子は、
普通いないと思います。
ごんぼっち
2024年02月22日
幼児・低学年算数の威力
3月の新年度に向けて、生徒を募集しております。
低学年は曜日・時間帯によりまして、
満席のところがあります。
今晩は、本日も粛々。
寺子屋幼児教室1期生は、まだ小3なので、
低学年から通っていた生徒の話です。
駿台中学生模試という、
都市部の難関私立国立受験ご用達のテストがあるのですが、
(傾向と対策だけで高得点取っているような生徒でしたら、
泉丘余裕合格の生徒でも20点・30点を取ってしまうようなテストです)
低学年から通っている中1生たちが凄まじい成績をたたき出しました。
普通の公立中学の生徒たちです。
しかも駿台模試の対策や過去問は、一切やっていません。
力試し感覚で、頑張っておいでー
で、この成績です。
(数学だけなら早慶附属高校レベル)
寺子屋の幼児・低学年で、じっくり概念から育てていると、
こんな化学変化が起こります。
先取りは一切やっていません。
といいますか、
算数・数学は顕著ですが、
先取りしていいレベルの生徒に、あまり会ったことがありません。
最近、ある程度できるように(みえる)生徒には、
がんがんと先の学年をやらせるという指導をするところが多いみたいですが、
だから優秀層であっても工夫ができない生徒が多いのでは?
と勘ぐっています。
こうやってたっぷりと小学校算数・中学数学を深めるだけでも、
考えて工夫して、
初見の問題でも何とかできる生徒が育っていきます。
もちろん、高学年や中学生からから伸びる子もいますし、
高得点の子も胡坐をかけば、急落します。
ごんぼっち
2023年12月15日
幼児・低学年で賢い子はここが違う
チラシが入りました。
おかげさまでぽつぽつと席が埋まってきています。
今晩は、本日も粛々。
幼児を開講して、3年?4年?経ちました。
いろいろな生徒を観察していて、
賢い子はここが違うなーと思うことがありました。
何だと思いますか?
弁が立つ?
本を読む?
元気で活発?
どれも確かに当てはまるなぁと思いますが、
もっともっと基本的なことです。
★姿勢が美しい
これです。
挨拶ができない子は賢い・賢くない以前の問題ですので論外として、
勉強するときの姿勢、
普段立っているときの姿勢、
これが美しい子は、総じて賢いなぁと思います。
そういえば、躾という言葉は、
「身が美しい」と書きますね。
妻が結婚する前に、特別支援学校の美術の先生をしていたのですが、
とてもクラス運営が上手な担任の先生の生徒たちは、
姿勢がきれいだったそうです。
もともと姿勢がきれいなのではなく、
授業中しきりに、背筋を中心に、正すように促していたそうです。
集中できない、
落ち着きがない、
眠くなる、
これらはほとんど姿勢の問題で、
集中できない姿勢、
落ち着くことができない姿勢、
眠くなる姿勢になっているわけです。
特に若くしてゲームを
主体的に取り組んでいない子は、
見てわかるくらい、姿勢がだらんとしています。
高学年、中学生になると、
常に顔がぼーっとしている感じで、
ぞっとするときがあります。
子どもらしい生命力が、ごっそり削られているように感じてしまいます。
寺子屋でも結構言っているつもりですが、
もっともっと大事にしなくてはいけないなぁという、
心づもりです。
ごんぼっち
2023年12月05日
他者といる作法
今晩は、本日も粛々。
先日、やっと美容院に行ってきて、髪型がちょんまげから、
もしゃもしゃに変わりました。
成人式の予約・打ち合わせの時期なので、
美容業界も繁忙期突入という雰囲気でした。
私の髪型はどうでもいいのですが(笑)、
長い間担当してもらっている美容師さんから、
こんな愚痴を聞きました。
「成人式の打ち合わせで、
お母さんばかりがしゃべって、娘さんが黙ってずっと横にいる、
というご家庭が年々増えてきていて、
『誰の式やねん!』と内心思っちゃいます」
体裁だけ整えて、中身が整っていないと、
こういう「意思がそもそもない」「意思を表現できない子」になっちゃいますね。
あいさつはもちろんですが、
意志を示すこと、
言葉遣い、
目をどこに向けているか、
姿勢、
心の声は適切に表現すること
これらはただのしつけの問題ではなく、
他人と共にいるのであれば、必要な事柄で、
これができないということは、
他人と共に何かに取り組んだり、
人からものを教わるという機会を放棄するということです。
幼児や低学年であろうと、
結構うるさい寺子屋ですが、
こういう「当たり前の所作の大切さ」を共有できるご家庭がはじめて、
学問という贅沢なものに取り組めると思うのです。
共有できるということは、
今の時点で完璧にできている、ということではなくて、
指摘されたときに、それは大事だから守ろうね、と思えるという意味合いです。
ごんぼっち