2025年01月05日

重要だけれども、緊急ではないもの


今晩は、本日も粛々。



新年一発目の、映画で学ぶ知の技法は、

困ったときのロビン・ウィリアムズ、



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パッチ・アダムスでした。



結構みんなの心に刺さったらしく、

感想を書くのに、熱が入っていました。



そういえば、寺子屋から灘高校に合格した生徒が言っていました。



受験で鍛えられるのは、せいぜいが10分や15分で読めるような

文章しか出てこない。

2時間くらい物語を、頭の中で再構成するというのが、

こんなに難しいとは、

最初はとても戸惑いました。



日本最高峰の難関校に挑む生徒ですら、最初は厳しかったみたいです。

こういうのをみると、

受験勉強に最適化しすぎると、危険だなあと思ってしまいますし、

だからこそ、やってよかったとも思います。



国語を何とかしなきゃいけないときに、

本を読めとか、

感性を磨けとか、

語彙力や教養を養えとか、

そんなことを言い放つくらいなら、

映画で「もやっ」と心に起こったことを言葉にしてみて、

実際に講義を聞いて、

さらに感想を書く。



部活や学校の課題など忙しい中高生だから、

無理のない、月1回だけこういう、



★重要だけど緊急性が低いもの



に手を入れる。

こういう塾があってもいいのかなと思います。



点数を追っかけることで、

自信と教養を手に入れるというのは大事なのですが、

それだけだとどうしようもないことがあるんです。



日本最難関の高校に合格して、

進学後も優秀と評された生徒ですら、

その「どうしようもないところ」にはまりかけていたわけです。



学校も点数しか見ていないことも多いですから、

広い視野で生徒の学力を眺めてみてもいいんじゃないかと、

思います。




ごんぼっち

posted by ごんぼっち at 22:34| Comment(0) | よのな科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月18日

Post-truth

1701チラシ.JPG
最近入っているチラシです。
満席情報を更新できていなくてすみません。
いくつか満席の学年がありますので、お問い合わせください。


今日は、本日も粛々。

オックスフォード大学出版局の2016年、日本語的に言いますと流行語大賞でしょうか、
ポストトゥルースでした。
いわば、事実に基づく政治以降の世界ですが、
事実ではなく何に基づくかと言いますと、個人の感情や心情へのアピールです。
ちなみに、truthは真実ですが、
真実は複数同時に存在しますが、事実はひとつしか存在しないので、
敢えて私は、事実に基づく政治以後と訳しています。

アメリカ大統領選挙の終盤、突如として出回った数々のゴシップの一部が、
マケドニアなど、東欧で職がない青年たちが収入目的に流したものだと、
分かりました。
そのうちの一人は、
「今の人たちは確実にバカになっているね。誰も裏を取らずに拡散するんだもの」
と言い放ちました。
これは、単に愚かかそうでないかの問題ではなく、
ネットが身近な私たちには、本当に気をつけなければならない事だと、
空恐ろしい、いえ現に恐ろしいことだと思って見ていました。

だいたい、裏を取るときの一次情報になるのが、新聞やニュースです。
近年、マスゴミなんて言われることが多いですし、ある意味それが当たっているケースもあります。
しかし、ある程度の検証がされていることが多かったり、
背景知識を理解している可能性が高い人を経ていたり、
私が自分の持っている知識や考え方だけで判断するよりマシです。
メディア軽視しすぎてはいけないです。

スタンダードを押さえた上で、オルタナティブを。


ごんぼっち

posted by ごんぼっち at 23:59| Comment(0) | よのな科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月06日

世界で闘う日本の女性55


今晩は、本日も粛々。


フォーブス日本版で面白い特集が組まれていました。
世界で闘う「日本の女性」55
トップ画になっている中満泉さんがいい味出しています^^

見てみると、海外の大学を卒業している方も多いですが、
日本の大学を卒業してから海外に行った方も多いですし、
ほとんどの方が海外生まれでなく、日本生まれですね。

しかもパッと見、年齢は私より上の方ばかりなので、
海外に出るのが、今以上に少数派の頃ですね。

気になるのが、
優秀な男性が日本に留まるのに対して、
優秀な女性は海外に出たがる傾向がみられる、
という点でしょうか。

女性にも大きな可能性はある、
知らないというのは、怖いですね。


                          ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 23:59| Comment(0) | よのな科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月09日

無邪気な無神経


今晩は、本日も粛々。


http://mainichi.jp/articles/20160807/k00/00m/040/085000c
相模原殺傷 被害者の姉「とても名前は公表できません」 毎日新聞

気持ちがへし折れるような、言葉でした。

「この国には優生思想的な風潮が根強くあり、
すべての命は存在するだけで価値があるということが当たり前ではないので、
(被害者の名前を)とても公表することはできません」
と、複雑な思いを明かした。

優性思想とは、生まれてきてほしい命とそうでない命を区別し、
生まれてきてほしくない命については、人工的に生まれてこないように、
または社会から排除してもよいとする考え方です。

そんなに日本って、障碍者等々を差別しているの?と思うかもしれませんが、
親しくさせていただいている先生が、
今回の相模原殺傷事件についてイギリス人に聞いてみたところ、
そのイギリス人が述べた感想をかいつまんで紹介します。


それにしても160人もの障碍者を一ヵ所に集めた施設が、日本に何ヵ所もあることが驚きです。
イギリスにそのような施設があったのは、ビクトリア朝(1837〜1901年)のことです。


確かに、家族となるべく近くにいて過ごす、という観点からすると、
20名程度の施設が、街中にあるというのが、
老人や障碍者施設としては、適切な在り方なんでしょうね。
それが「当たり前」の文化からすると、
今の日本のあり方は、大量隔離・差別以外のなにものでもありません。

いずれ寺子屋恒例、各界で活躍する知人に「今の若い人たちに頑張ってほしいこと」
をお伝えする「知のスレッジハンマー」にお呼びしたいと思っている方のひとりに、
障碍者の就職支援を行っている方がいます。
この方自身も身体に障碍を持っていますが、社会で立派に活躍しています。

また、脊髄性筋委縮症を患って、寝たきりの24歳の方が、
一部上場を果たす会社の社長さんです。
http://www.dailymotion.com/video/x3mwzzq_%E5%A4%A2%E3%81%AE%E6%89%89-2016%E5%B9%B41%E6%9C%8817%E6%97%A5_fun
(夢の扉2016年1月17日)

世の中に知的労働が占める割合が多くなると、
障碍の有無は、そんなに大きな差でなくなるという証左です。

もちろん、こうやって世の中で活躍する方々ばかりでない事は承知しています。
でもそれこそ、活躍する人もいればどうしようもない人もいるというのは、
障碍の有無や年齢、性別、人種、国籍、性的マイノリティーなどなど、
どういう人にも当てはまることです。

とにかく、私たちの「当たり前」の背後に、
ひょっとしたら差別の構造があるのではないか?と疑ってみることは、
とても大切です。


                                  ごんぼっち

posted by ごんぼっち at 20:50| Comment(0) | よのな科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月29日

なぜを掘り下げる


今晩は、本日も粛々。

神奈川県相模原市で、やるせない気持ちにさせられる事件が起きました。
犯人は、重複障害者は生きている意味がないと、供述しているとのことです。
こんな身勝手な意見、
最近耳にすることが多いですね。

ISしかり、brexitの時に一部で見られたゼノフォビアしかり、
アメリカ大統領共和党候補のドナルド・トランプ氏の一部の発言や、一部の支持者しかり。

この犯人の意見は、善悪でいうなれば間違いなく悪なのですが、
では、なぜ悪なのでしょうか?

それを言葉で説明できなくては、
犯人の意見と、身勝手という点ではまったく変わりがありません。
それを考えてみてください。


。。。という話を、高学年と中学生の授業で話をしています。
私なりの考えは、
また後日にお伝えしますが、
あくまでも私の考えであって、正解ではありません。


ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 19:52| Comment(0) | よのな科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする