2015年12月14日
感性の治療
今晩は、本日も粛々。
起きてから新橋から有楽町までのんびり歩くことにしました。
サラリーマンの街と称される新橋界隈の、
コスパ重視のお店から、
徐々に銀座や有楽町の名を冠した、お洒落な店が増えてきて、
行き交う人のファッションも、グンとスタイリッシュになります。
ふとみると、アルマーニ・コレツィオーニの路面店を見かけて、
ふらっと立ち寄ります。
最近のシーズンの流行色からは外れるので種類は少ないですが、
アルマーニ・ブルーの美しさといったら!
ふと目に止まったのが、スリーシーズン用の、涼やかなジャケット。
編み込みの技術が素晴らしく、手触りとステッチから、
予想値10万と踏んで値札をみると(洋服好きあるある、手触りと見た目で価格がほぼ当てられる)、
88000円。
まぁ、なんてお値打ちなんでしょうと、
マダムみたいなフレーズが浮かびます。
そうそう、こういう感覚って、最近の忙しさで、
あまりやってこなかったなと、はたと膝を打って、
近くの阪急メンズ館に移動します。
新幹線の時間が近いので、何も買わずに感性のチューニングだけと決め、
ジル・サンダーで、ぎゅっと目がつまったカシミアかな?別の動物かな?の、
コートが気になり近づくと、軽いのにあったかい最高のコートなのですが、
一枚の厚さで、裏地は色を変えてありました。
これって確かすごく難しい技術だったはずです。
最近アパレル業界で一人勝ち、新日本プロレス状態のイッセイ・ミヤケ。
やわら20年のファンなので、最近のブレイクでこの世界に入門してくる若い人が多いのは、
とても嬉しいです。
2年くらい前から、新しいデザイナーさんが入って、御大三宅一生さんの路線を引き継ぎつつ、
新しいデザインを打ち出しています。
そして御大も70過ぎて、いくつか新作を出し続けています。
私は御大のデザインのファンで、いつもそれをぴたりと当てることができたのですが、
今回は外しました。
やはり、忙しさで感性が摩耗しているところが、
こういうところに出ています。
ひょっとして根保さんですか?と声をかけていただいたのは、
3年ほど前から1年ほど、青山の本店で担当してもらっていた店員さんです。
いつの間にか、阪急メンズ館担当になっていたんですね。
今回のコレクションの解説をひと通り受け、
感性がチャージされた感があります。
今回何も買わずにごめんなさいと思いつつ、帰路につきます。
塾も職人技みたいなところがあります。
時々、別のジャンルの職人技を、自分自身が感じられるか?
そうやって感性のチューニングをしないと、
感覚が腐敗していくような気がするんです。
多分そういう所作といいますか、
ルーティーンといいますか、
そういうものってありますよね。
ごんぼっち
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