2019年04月13日
東大入学式祝辞
今晩は、本日も粛々。
東大の入学式祝辞の内容を、
今日授業を受けていた中2と中3に対して、
話しました。
平成31年度東大入学式祝辞
二水高校出身の、上野千鶴子さんが名スピーチをしていました。
このスピーチは具体例として性差別を述べていて、
主張部分では一般化しているので、
ここにフォーカスをあてるのはナンセンスですが、
性差別というと、
どれほどの歴史があったかを無視して、
女性を優遇すると男性差別だという、
それこそ「男らしくない」主張を平気でできる人もおいでるので、
まだまだ日本では深刻だなぁと思う例をひとつ挙げてみます。
ボストン大では理系学部でも、
教授の約半数が女性だそうです。
東大ですらまだ10%もいっていないんですね。。。
あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。
ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。
そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、
環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。
ですので、あなたたちのがんばりを、どうか自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。
恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、
そういうひとびとを助けるために使ってください。
そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。
私もとても感動しましたが、
妻は泣きそうになるくらい感動したそうです。
やりたいことを見つけようとしたり、
見つけて頑張っていたりすると、
自分より才能豊かな人間が、何らかの理由でそれが出来ず、
それを追究できること自体が、
自分以外の力でそうさせてもらえていると、
嫌が上でも思わされるはずです。
新生活を迎える生徒たちにプレゼントした、
『これは水です』という本も、
同じようなことを、全く違う切り口でお話ししていました。
市立中学校に通っている人がほとんどですが、
小学校のときに自分より賢いと思っていた人が、
環境に恵まれなかったせいで、
その力を発揮できていない子もいると思います。
私も同年代でたくさんそういう人を見てきました。
附属や泉丘で、
いい年してそういうことが分からずに、
周辺住民や先生方から、
君らは何様のつもりだと説教される生徒は、
昔から山ほどいます。
勉強することは、
自分と同時に色んな人たちを助ける力を養うことだ、
ということを、決して忘れないでください。
ごんぼっち