2019年03月25日

小学生のうちに身につけたい「勉強」のキホン


今晩は、本日も粛々。

さくら個別指導学院の國立(くにたて)先生という、
もう15年くらいお付き合いのある、
勉強法のプロフェッショナルみたいな方がいます。

https://sakura-kobetu.jp/

そもそもはセミナーで近くの席になった時に、
好きなバンドが一緒で仲良くなったのですが、
そんなことはどうでもよくて(笑)、
その先生が勉強法の本を出しました。


小学生のうちに身につけたい! 「勉強」のキホン
小学生のうちに身につけたい! 「勉強」のキホン

何と、著者謹呈で送ってくださいまして、
早速熟読しました。

結論から申し上げると、
勉強法には同じくうるさい私から見ても、良書です。
早速寺子屋に置いてありますので、
是非、高学年〜中学生の皆さんは読んでみてください。

「勉強」のキホンですので、
一見当たり前のように見えるのですが、
当たり前のレベルを上げることが、点数化の最短ルートです。

タイトルも良く練られていて、
あくまで「勉強」のキホンです。「学び」のキホンではありません。
イメージとして分かりやすくお伝えしますと、

「学び」=地頭の良さや才能・センスみたいな部分を広げるもの
「勉強」=今持っている地頭の良さを点数に結び付けるもの

と考えてくださればいいです。


友人の本だから良書と言っているんでしょ?
いえいえ、
私はそういうタイプの人ではありません(笑)。
その証拠に、ちょっと付け加えとダメ出しを行います。


@正しく「覚える」
効率のいい覚え方は、本に指摘されているところが正解なのですが、
その前に実は一段階必要です。
それは「一目で覚えて、二度見せずに書く」です。
これは他の章で述べられている「学校の授業を聞く」でも同じで、
先生が板書した漢字や語句・英単語・文章を、
二度三度見るのではなく、一度で覚えて書くのが大前提です。


A調べる
教科書を調べて分からなければ、ネット検索とありますが、
小中学生のうちでしたら、その前に

資料集・便覧・地図帳など→図鑑や辞典・事典→ネットです。

こういう具体的で地味な癖こそ、
小学生のあいだに身につけておいて欲しいです。
これが記載されていないのは、「学び」のキホンだからです。


B学校の授業をしっかり聞く(問題集を解く前に)
どんな科目でもそうですが、まずは「教科書を覚える」が大事です。
特に英語・国語(古文漢文・詩・短歌俳句)は必須です。
こういうのも、
授業中に覚えてしまうというのが大事です。
ノートを取るとき(@)、ちょっとした隙間時間に思い出す、
授業終わった直後に頭の中でおさらいして、基本的な用語やその説明を思い出すなどなど。
あまり勉強していなくて、いい点数を取る子たちは、
こういう事柄がクセになっているケースが多いです。

アウトプット対インプットを、7:3というのは良く言われるようになったのですが、
アウトプットってどういうものか?については、
誤解が非常に多くて、書く・解くだけがアウトプットではないのです。


C漢字学習について
語彙力についても関連するのですが、漢字は「読み」からなのですが、
その「読み」と同時に行わなくてはいけないのが、部首や意味の理解です。
寺子屋では、小学生漢字については、
それを簡単に調べられる本をお渡ししていますので、大丈夫ですね。


D読解力について
国語が一番大切な科目なのは、塾に限らず、教える立場の人であれば皆分かるのですが、
読解力をどうやって身につけるかに関しては、
当たり前すぎてよく分かっていない人が大多数です。
こちらも書くと長くなるので、
寺子屋の国語をきちんとやってくれれば、
中3で大学入試センター現代文8割以上取れます。
早い子は中1で取れた子もいます。
取れるのは「勉強」の部分で、実は大してすごいことではありません。
寺子屋として大事なのは「学び」の部分できちんとできるかどうかです。


以上の5点が付け加えです。
で、2点のダメ出し。


@ローマ字について
英語勉強のはじめに、ローマ字を勉強するのは、アウトです。
発音という意味ではNGと言及がありますが、
実はつづりを教えるうえでも、短所が多いのです。
ローマ字は、私の出身大学の学長が考案したのですが、
あれは「日本人が英語を読める・分かるため」に作られたものではありません。
英語を話す人が、日本語を勉強するために作られたものです。
英単語は、基本的に単純な音の足し算です。
そして、日本語と発音が重なる点はほぼありません。

我々は日本語を、読み書き話すことに成功しているのですから、
同じ手順で英語を勉強すればいいだけの話です。


A理科について
中学生で振り返りをやるので、小学生はやらなくていい、というのは、
おそらく紙面の都合で割けなかっただけのような気がします(笑)。
これは誤りです。
寺子屋が小学校の間に、4年生からずっと講習で理社を特訓しているのは、
それが「知的好奇心の源泉」という「学び」的な理由だけでなく、
大学の勉強は、理社に関する内容を、英数国を用いて探究する学科がほとんどです。
これは、大学受験までしか「勉強」と捉えない人が多いので、
しょうがないかもしれません。


と、色々書きましたが(笑)、
200ページくらいある本で、
勉強法などにやたらうるさい人間(私)から2点しかダメ出しが無いって、
めちゃすごいと思います。

なんかね、
私も寺子屋生の「勉強」のキホンと「学び」のキホンを、
ちょっとまとめないとと思わされました。
そのうちで「勉強」のキホンは、
この本でほとんど代弁してくれた感じがします。


ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 22:59| Comment(0) | 勉強方法について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする