
最近入っているチラシです。
今晩は、本日も粛々。
12月8日はジョン・レノンの命日としても深く知られていますが、
太平洋戦争開戦の真珠湾攻撃を行い、アメリカ・イギリスに宣戦布告をした日です。
勝ち組、負け組という言葉があります。
元はブラジルやペルーに移住した日本人たちが、
日本が太平洋戦争に敗戦した後も、
それを受け入れることができずにいた人たちを勝ち組、
現状を認識して勝ち組の説得を行った人たちを負け組と呼びました。
当時南米では、
勝ち組の過激派がブラジル人と対立し、
反日感情が高まり、
排日政策やブラジル人への同化政策が採られていました。
それに対する反発もあるのでしょうが、
事実より、
信じたいものを信じるという心の方向性の問題だと思います。
先の15年戦争においては、
日本は戦敗国ですから、戦勝国寄りの歴史で綴られることが多いです。
ですが、
どんな立場に立つにしろ、
勝ち目が薄い戦争に挑み、いたずらに戦争を長引かせ、
国内諸外国を問わずたくさんの悲劇が起こった事実は変わりません。
崇高な目的のため、止むを得ないことだったのだ、という方も最近は多いですが、
NHK出版が出している、日本海軍の元将校たちが400時間に及ぶ、
大戦の反省会の記録をまとめた本の中にも、
日本国民たちや若い将校たちが信じた「八紘一宇」や「五族協和」などといった理念は、
終戦間近には語られることはありませんでした。
信じたいものを信じるのではなく、現実を見る。
ごくわずかの矛盾をあげつらって「だから全部おかしい」と歴史を修正するのではなく、
全体像をつかむ。
こういう事柄というのは、とても大切です。
勝ち組のような人生ではなく、負け組のような冷静さを。
いや、勝ち組のように誤ったとしても、それを反省できる勇気を。
信じたいものを信じるのではなく、
自分を疑い、そして信じるものを更新していくのが、
勉強というものの本質です。
間違っても、人をあげつらう材料にしたり、
自分の正しさを証明するためのものではありません。
なんてことを、
ふと考えた、12月8日でした。
ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 23:59|
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