2014年10月17日
承認
今晩は、本日も粛々。
ノーベル賞を受賞した、中村博士の件が話題になっています。
僕が会社をやめたわけ--青色LEDの発明者 中村修二氏に聞く
青色発光ダイオードの特許をめぐり、
中村博士が勤務先であった会社を相手取って訴訟を起こしたこと、
私も記憶に新しいです。
ただ、
私はこういう技術関係よくわからないのですが、調べてみると、
「当時の中村博士の発明は、さほど価値は無かった」という技術者たちの意見もありますので、
一概に
「優秀な技術者を厚遇できなかった日本企業」という、
一面的な見方はしていません。
これらの報道をみて私が感じていたことは、一点「承認」です。
中村博士が日本企業に勤めていたころ、アメリカ技術者たちからのあだ名は、
スレイブ(奴隷)だったそうです。
アメリカからは考えられないくらい少ない報酬で、四六時中働くその姿から、
そう名付けられていたようです。
それくらい、「社畜」だった中村博士が、
古巣を告訴するに至ったのは、単に報酬だけではないと思うのです。
塾も職人みたいな仕事ですから、
職人が在籍している組織を憎む時は、ただひとつだけです。
「自分の能力や仕事が評価されていない」
この「評価」という言葉の意味は、
報酬+承認です。
わざわざ賞賛ではなく、承認としたのは、
よいしょされ、持ち上げられている状態を、職人は良しとは、必ずしもしないからです。
職人は自分の仕事の良し悪しに対してのみ、誠実です。
大した仕事が出来なかった時に賞賛してくるような人間を、
職人はとても軽蔑します。
そう考えると、
組織論的な問題も大きかったのではないか?と、私は推測しています。
ごんぼっち