沖縄から平和を考える。
沖縄の大学4年生知念君に、沖縄基地の現状を語ってもらいました。
沖縄戦でどんなことが起こったか。
今、基地周辺の抗議活動が実際どんなものなのか。
なぜ基地を無くしたいと考えているか。
難しくてピンと来なかった人も、映画「標的の村」で少し現状が分かったみたい。
公式に質問状を出しても、きちんと答えてくれない。
抗議で座り込みをしていた人たちを、同じ沖縄人の警官が強制排除していく様子。
11歳(当時)の女の子が、涙を浮かべながらオスプレイ配置を見守る様子。
知念君のメッセージ、
「琉球人の僕とすれば、沖縄基地反対!と言ってくれる日本人が増えてくれるといいけど、
僕と同じ意見でなくても、皆が知ろうとして、
一人一人が世界を良くししようという立派な大人になっていってほしい」
これは伝わったような気がする。
知念君の話を聞いていた、ベトナム人のお父さんが
「日本語も英語もあまり分かりませんが、内容は伝わりました。私も戦争はもう嫌です」と、
質疑応答で一言。
涙が出そうになった。
中3と中2の特別授業だったので、2学年合わせて20人ちょい。
そして「是非聴きたい」と集まってくれた保護者・上記以外の学年の生徒・高校生が20人弱。
合計40名ほど。
こんなに集まってきてくれたにも関わらず、正直私の中で、
「もっと来いよ、何やってんだ。特に高校生!
私が君たちに伝えようとしてきたことは、何も伝わっていなかったのか!」
なんて、開始前は思っていました。
しかし、知念君の話を聞いて、その聞いている皆の様子を見て、
そんなマイナスの気持ちは吹っ飛びました。
中にはもちろん、消化しきれない・難しくて・・・と思った子たちもいると思います。
それでもいいんです。
いつか、将来、何かに直面した時、
あ、このことだったんだ。。。と思ってくれる日がくる。
それだけでも貴重な財産です。
私は最後にメッセージとして言いました。
知念君はどうしても沖縄から基地を無くしたいから、日本政府のあり方に否定的だけど、私が知念君を呼んだのは、日本政府が正しいか正しくないかを伝えたいからではない。
ただ「知る」ということで、拓ける理解の地平があるはずだ。
沖縄の苦しみを知った時に、もっと沖縄を好きになると思う。
だって、ヒロシマ・ナガサキを知らないアメリカ人と、仲良くできますか?
それと同じです。
そして、
知念君は、沖縄人の中でも少数派です。
沖縄の人たちは「本土の人たちに俺たちのことを伝えても無駄だ」と言う人もいます。
でも彼は、信念を持って、希望を持って行動している。
そういうカッコいい若者の姿を見せたかった。
ビデオでもあったが、沖縄の人たちは歌や踊りが好きだ。
何も知らなかったら「ただ明るい人たち」で終わるでしょう。
知れば、ある種の苦しみを抱え、それでも俺たちは歌うんだ。
彼らのカッコよさが目に映るだろう。
そういうことが分かる大人に、
君たちはなっていってほしい。
その時、勉強は君たちの大きな手助けになるはずだ。
塾のくせに、
成績を上げる以外のイベントに、参加してくれて本当にありがとう。
知念君、
全国各地で、ひどい言葉を浴びせられることも多いです。
いわく、
沖縄県人だって悪いだろ?
今の国際情勢考えたら仕方ないだろ?と。
でも、知念君は言っていました。
中高生に語る機会は、ほとんどないけど、みんな真剣に聞いてくれて、
すごく嬉しかった、と。
寺子屋やってて、本当に良かった。
皆の真剣な眼差しは、
私の誇りです。
君たちがどのような立場になるにせよ、
何かしらの信念と知性を持った大人に、育っていって欲しい。
ごんぼっち
posted by ごんぼっち at 02:00|
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寺子屋の指導
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